おいしい水について
【背景】
- 昭和40年代半ばから水道水源の汚濁に伴い、異臭味水やカルキ臭の強い水などにより水道水がまずくなった地域が生じた。
- 生活が豊かになり、ゆとりがでて、高級志向、健康志向、嗜好の多様化等によりミネラルウォーターや浄水器などが普及し、おいしい水への要望が高くなる。
- 昭和59年3月生活環境審議会の「高普及時代を迎えた水道行政の今後の方策について」で安心して飲める水の供給とおいしい水の供給が答申された。
- 昭和59年6月厚生省の「おいしい水研究会」発足がおいしい水のブームの引金となる。
- 昭和60年4月「おいしい水研究会」から提言が、また同年3月環境庁より「名水百選」が発表される。
- 平成4年12月生活環境審議会の「水道水質に関する基準のあり方」の答申を受け、厚生省はおいしい水など質の高い水道水を供給するための目標として「快適水質項目」を設定する。
【環境条件】
- 水温が体温に比較して20〜25度低いときが最もおいしく感じる。
- 気温の高いとき、カラッとしていて湿度の低いときにおいしく感じる。
- 健康状態のよいとき、運動した後、おいしく感じる。
- 水を飲む容器、周囲の雰囲気などによってもおいしさが左右される。
- においの感覚は朝が一番鋭敏で、においがあるとことさらまずく感じる。
【水質要素】
不純物を全く含まない水はおいしくない。含まれる成分の量とそのバランスによって水の味は微妙に変わる。
- 蒸発残留物:一般にCa2+、Mg2+、K+、Cl-、SO42-、HCO3-、SiO2などのミネラルの含有量を示し、量が多いと苦味、渋味、塩味などをつけ、
適度に含まれると、こくのあるまろやかな味がする。
- 硬度(カルシウム、マグネシウム等):ミネラルの中で量的に多いCaとMgの量で、硬度が低いとくせがなく、好き嫌いがないが、高いとおいしく感じる人とそうでない人がいる。Caに比べてMgの多い水は苦味を増す。
- 炭酸イオン:水に溶けている二酸化炭素で、水にさわやかな味を与え、おいしくするが、あまり多くなると刺激が強くなる。
- 塩素イオン:多量に含むと食塩と同じ塩辛い味がする。
- 硫酸イオン:多量に含むと渋味があり、ピリッとした感じがする。
- ケイ酸イオン:多量に含むと硬い味がする。
- 過マンガン酸カリウム消費量:有機物量を示し、多いと渋味をつけ、また消毒に用いる塩素の消費量も大きくなり、その面で水の味を損なう。
- 臭気:水源の状況等により様々なにおいがつくと不快な感じがする。
- 鉄・マンガン等:多量に含むと水に金属臭や渋味を感じさせる。
- 残留塩素:水道水中に残留する消毒用の塩素は、水にカルキ臭を与える。わずかな残留塩素はほとんど気にならないが、濃度が高いと水の味をまずくし、緑茶の味を悪くする。
【水質要件】